こうすればよかった……!失敗談を知って賃貸経営に活かそう

「賃貸経営をしている人」「これからしようと考えている人」にとって、他人の賃貸経営における失敗談は気になるところです。どんな事業でも、成功が約束されているとは限らない以上、同じ失敗をしないように教訓を活かさなければなりません。今回は、賃貸経営の失敗事例をひとつあげ、二の舞いとならないように対策を考えてみましょう。

物件を購入し、賃貸に出したが、ローンの返済が収入を上回る

Aさんは職場に勧誘の電話をかけてきた投資用不動産の販売業者から、都心にある新築マンションの1室を購入しました。東京23区内でマンションオーナーをしている自分に酔いしれていたこともつかの間、購入当初にすぐついた入居者が退居してしまってから、賃貸経営は赤字路線を進むことになります。

まず、Aさんの場合は、新築ではなくなったこの部屋に入居者を呼び込むため、家賃を下げざるをえませんでした。空室になる前はローンの返済と修繕積立金などで数千円の黒字が出ていたものの、少し経費がかかると赤字になってしまいます。

ワンルームマンションだったのが災いしたのか、その後も数年のうちに入退去を繰り返す入居者が多く、空室期間の無収入を含めるとトータルで年間の収支は赤字です。不幸中の幸いAさんの場合、不動産価格が高騰したことにより、タイミング良く売却して苦しい賃貸経営から逃れることができました。しかし、マンションの売却額がローンの残高を下回ったこともあり、貯金をかなり減らしてしまう結果になったのです。

そもそも購入価格は適切だったか

Aさんは、2つのタイミングで赤字を出しています。すなわち、ローンの返済額が家賃収入を上回っていた保有期間と、大きく購入価格を割ってしまった売却時です。2つに共通する原因として、まず考えられるのは、マンションの購入価格が高かったことです。もともと新築物件は新築プレミアムといって、居住用と投資用を問わず、価格が割高になる傾向にあります。

これは開発会社(デベロッパー)と販売会社の広告費や利益が上乗せされるためです。同じ返済期間であれば、価格が高くなるほど、毎月のローン返済額が多くなるのは当然です。また、新築プレミアムが発生するのは家賃も同様であり、最初の入居者が退居してしまうと、次の募集時には家賃を下げる必要が出てきます。

この家賃収入の減少が追い打ちをかけ、Aさんの物件は赤字に転落してしまったのです。新築プレミアムによる上乗せは一般的に30%ほどといわれています。例えば、新築で3,000万円かけて買ったマンションを、すぐに売ったら2,100万円になるわけです。いかに不動産の相場が上がっても、この差を埋めるのは現実的には難しいといえます。

割高物件をつかまないために

割高物件をつかまないために注意すべきことは、まず業者のいうことをすべて鵜呑みにせず、自分で相場を調べてみることです。周辺にある築年数や間取りが近い物件の売り出し価格をいくつか比べて、買おうとしている物件と大きな差があったら、慎重に考えなければなりません。このときに、「新築」と「築浅」のように、少し条件のことなる物件と比べてみることも重要です。

また、利回りで一定の基準を作っておくのもいいでしょう。想定される家賃収入を購入価格で割った数値を表面利回りといい、%で表します。この表面利回りが◯%以上の物件でないと買わないなど、自分で基準を作っておけば、割高な物件をつかむ可能性は低くなるはずです。適正な利回りは物件価格と同様に、同じような地域で同じような物件を比べてみることで見えてくるでしょう。

物件購入は入念に下調べをしたうえで決めよう

マンションの購入価格が高かったために、運用と売却の両方で損失を出してしまった事例を紹介しました。投資するマンションの適正な価格を知るためには、「しっかりと周辺の物件と比べる」「自分の中で利回りの基準を決めておく」など入念な下調べが必要です。不動産を購入後に後悔しないよう、賃貸経営における失敗談の理由を自分なりに考察してマンションオーナーを目指しましょう。
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