マンション経営は自己資金がいくらあれば始められるのか

マンション経営を始めるときに壁になってくるといわれていることがローンです。日本人には借入に対する心理的なプレッシャーが大きく、なかなか一歩を踏み出せない傾向があります。資産が増えるとはいえ、万が一のことを想像すると尻込みしてしまう面もあるでしょう。一般的に、大きな金額の融資を受ける機会は、「住宅の購入をするとき」という方が多い傾向です。住宅ローンは安定した収入や物件の担保価値が十分であれば、比較的審査がスムーズという一面もあります。

しかし、自身が居住する住宅購入ではないため、不動産投資では基本的に住宅ローンを利用することはできません。不動産投資ローンを利用しての購入になり、住宅ローンに比べると審査が厳しくなります。また、ある程度の頭金を求められることもあるでしょう。今回はマンション経営を始めるにあたって「一体自己資金がいくらあればよいのか」について紹介します。

融資の流れと一般的な頭金の金額

一般的な融資審査が承認されるまでの流れについて説明します。まずは、購入したい物件が見つかったら、金融機関へ融資の申し込みをします。自分で金融機関の窓口へ融資の申し込みをすることも可能です。しかし、良い関係性を築けている不動産仲介業者を通じて融資申し込みをした方がスムーズに話が進む場合があるのでおすすめです。申し込み後は、銀行側での審査が開始します。申し込み金額によって支店のみで決裁できる案件や、本部の決裁をもらう必要がある案件があるので注意しましょう。

金融機関によって融資決裁までの時間は異なりますが、大体2~3週間程度かかります。早いところだと1週間で決裁をしてもらえる金融機関もあるでしょう。金融機関からの融資審査が下りた後は物件購入資金の決済です。一般的に金融機関などの1室で取引が行われます。売り主、不動産仲介業者、買い主、金融機関担当者、司法書士などが同席のうえ、融資実行された資金を不動産仲介業者や売り主へ振り込みするのです。ここまでが融資のおおまかな流れになります。

ここで良く聞かれるのが、「頭金はどの程度入れることが一般的なのか?」ということです。結論から申し上げると、購入する物件の評価、購入する方の個人属性、資産背景などにより千差万別のため、あくまでも目安の金額として考えておきましょう。

一般的に、物件価格の10~20%程度の頭金を入れて欲しいという金融機関が多い傾向です。そのため目安としては物件価格の約10%程度の自己資金は準備しておくとスムーズな取引ができるといえます

年収と融資可能金額

年収と融資可能金額について疑問を持たれている方が多いかもしれません。ただし、これについても千差万別のため、一概に「この年収の人はこの金額までしか借り入れができない」とは言い切れません。融資を受ける金融機関と複合的な取引があったり、良い関係性を築けていたりするのであれば、基準よりも多く融資を受けられる可能性もあります。一方、いくら年収が高かったとしても、過去に金融事故などで個人信用情報を傷つけるような経緯がある場合は、基準以下の融資になる可能性もあるのです。

一般的な住宅ローンは年収の7~10倍程度までが融資可能金額です。一方、不動産投資のためのローンは、年収の約10~35倍まで、場合によっては40倍まで可能といわれています。もちろん、金融機関によって異なるので都度確認は必要でしょう。例えば、年収1,000万円の方であれば、1億~4億円程度というのが1つの目安です。

頭金以外に必要となる現金の金額

また、不動産投資では物件代金の他に購入時諸費用と呼ばれるものがかかります。目安としては物件価格の7~10%になります。内訳は登録免許税や不動産取得税などの税金、司法書士への名義変更報酬、不動産会社への仲介手数料、火災保険の保険料などです。

例えば、物件価格1億円に対する登記費用などの購入時諸費用は、1億円×7~10%=700万~1,000万円程度です。不動産会社や物件によっては保険料や不動産取得税が不要なこともあるので、2~4%程度におさまることもあります。

さらに、10%程度の頭金が必要です。上記の場合は10%の1,000万円程度を用意する必要があります。

このケースの場合は、合計で1,700万~2,000万円が必要になるとイメージできるでしょう。

物件価格と同額の融資をフルローン、物件価格よりも融資の金額が多くなるものをオーバーローンと呼びます。物件の購入資金をすべて借り入れでまかなうことになるため、金融機関にとってもリスクは大きくなる傾向です。そのため頭金がない、フルローンやオーバーローンは承認されにくい傾向といえます。

また、物件購入後に突発的な現金支出に備えなければならないということもあります。そのため、マンション経営を始めるのであれば、頭金の他にもある程度の資金を蓄えておきたいものです。一般的に、物件価格の25%程度の現金を保有していれば安心してマンション経営が開始できるでしょう。不動産投資は専門的な知識や事務手続きも多い傾向です。しっかりと基本的事項や金融機関との手続きの流れを押さえて、実のあるマンション経営が行えるようにしていきましょう。

 

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